子供に栄養バランスのよい食事をしてほしいと考え、毎日食事を作ってくれるママさんパパさん。
しかしそんな思いとは裏腹に、栄養のかなめでもある野菜を食べてくれないという悩みをもっている人も多いと思います。
今回はそんな悩みをもつママさんパパさんにいくつかの、好き嫌い克服方法のご紹介と農家しか知らないとっておきの方法をご紹介させていただきます。
定番の克服方法ではダメだったママさんパパさんもぜひ試してみてください。
子供が野菜を嫌いな理由
1位 | ピーマン |
2位 | ゴーヤ |
3位 | トマト |
4位 | セロリ |
5位 | ブロッコリー |
6位 | なす |
7位 | ししとう |
8位 | 人参 |
9位 | ほうれんそう |
10位 | とうがらし |
やはりランキングを見てみると一般的に苦い印象のある「ピーマン」や「ゴーヤ」、野菜そのものの癖がある「セロリ」や「ブロッコリー」などの野菜が上位に入っていることがわかりますね。
これは少し古いデータなので最近は内容がすこし変わってきていると聞きますが、それでもやはり苦み・酸味といった刺激の強い野菜が苦手であることに変わりはないようです。
一般的に味覚は成長と経験を経てどんどん変化していくと言われており、子供はこの経験がまだ少ないことから、本能的に「酸味」や「苦味」を危険なもの!と思いこんでしまい、嫌いになってしまいます。
好き嫌いをなくす3つの方法
まずは自分自身がおいしそうに食べる!
子供は親の事を自分が思っているよりよく観察しています。
ママさんパパさんが野菜を嫌いそうにしていると自分の親が食べないから危険なんだと考え、どんどん野菜を食べなくなってしまいます。
子供に無理に食べさせようとする前にまずは自分の事を見直してみましょう。
(料理を作れる特権で自分の苦手なものははずしてでも子供に好き嫌いがあることを悟られないようにしてもいいかもです。ちなみに私の両親は隠すのが上手で私が成人するまで好き嫌いがあるということに気付きませんでした(笑)
とにかく細かくきざんで入れる!
誰もが初めに試してみる方法ですが、案外これでパクっと食べてくれる子供も多いです。
細かく刻むことで苦手の原因でもある「酸味」や「苦味」を抑えることができ、子供に人気なハンバーグやカレーなどに入れればさらにその野菜を存在を消すことができます。
最近人気のスムージーに入れておいしそうに飲んでいる姿を見せて、子供に飲みたいと思わせることもおすすめですね。
子供に興味をもってもらう
お話ができるようになったお子さんには、ママさんパパさんだけが何かをして克服させようとするのでなく、子供自身も一緒に自分の野菜嫌いを直すための方法を考えてもらうことも効果的です。
それは本当に考えるというわけではなく「一緒に料理の買い物をする」ことや「一緒にレシピを見て晩御飯を考える」など子供にできるだけたくさん食に触れ合える時間を与えてあげるということです。
一緒に楽しくお話したり料理をすれば子供は楽しいことと認識し、そこからさらに興味をもって苦手意識を克服することにもつながります。
余裕があれば一緒にその野菜を育ててみてもいいですね。(食農教育)
そして一緒にお手伝いをできた子供はちゃんとほめてあげましょう。
ママさんパパさんが子供の笑顔が大好きなように、子供もママパパの笑顔が大好きです。
オーバーリアクションなくらい褒めてあげて嫌いな野菜についている、嫌な気持ちを嬉しい気持ちに変えてあげましょう。
間違っても食べれない、残すから叱るというのはご法度です!
嫌いな野菜に「これを食べないとまた怒られる」という意識がついてさらに嫌いになってしまいます。
好き嫌いの克服は根気との戦いです。優しい気持ちで焦らずじっくり取組みましょう。
農家おすすめのとっておきの方法
最後に野菜嫌いの子供に対する農家おすすめのとっておきの方法をご紹介したいと思います。
それは 「野菜を変える」 です。
子供の野菜嫌いの克服で検索してみても、意外にこのことを紹介している記事がすくないなと感じたので、農家である私自身が紹介させていただきます。
野菜を変えるといっても、ただ単にいつも野菜を買っているスーパーから、百貨店の野菜売り場や地元の直売所に行って野菜を買えばいいというわけではありません。
皆さんご存知かとは思いますが、野菜には旬というものがあります。
たしかに昔は旬の野菜は栄養豊富でおいしいといわれていましたが、今はそうではありません。
農業の技術も日々進歩していて、旬でなくてもおいしい野菜がとれたり、旬とよばれる時期のものよりおいしい野菜があったりすることがあります。
細かく刻みわからなくしたり、味付けでごまかしたりするのではなく、苦手である野菜そのものを変えてみてください。
今の日本には多くの人が知らない、いままでのその野菜の常識をくつがえすようなおいしい野菜がたくさんあります。
例えばにんじんだとこんな商品があります。
よくスーパーに売っているにんじんが苦手な子供は、あのにんじん特有のクセや臭みが嫌で食べることができないという声をよく耳にします。
しかしこのにんじんは、雪の下で冬を越すことでにんじん嫌いの人がよく言うにんじん特有のクセや苦味が一切なくなり、さらに糖度も10度以上(スイカ以上)になり、これまでの人参の常識をくつがえすおいしさになります。
ただその一方、糖度があがったことで腐りやすく日持ちがしなくなり、地元や近隣のスーパーでしか売ることができずあまり世の中に出回っていないというのが現実です。
しかし今はインターネットが普及し、農家も徐々にインターネット販売に取り組みだし、そういった今まで世の中に出回ることのなかった、農家しか知らないおいしい野菜がすこしずつ買えるようになってきました。
こういったある時期のある場所でしか作れないけど、びっくりするくらいおいしい野菜を食べさせてみることで、調理方法を工夫しなくても、野菜嫌いの子供でもぱくっと簡単に食べることができるようになるかもしれません。
(あまり知られていませんが、実際にこういった野菜は地元の小学校の学校給食に出されて、子供の野菜嫌い克服に活躍しています。)
また子供だけでなく多くの大人もこういった野菜を知らないというのが現状なので、これをよい機会に食べてみて、子供と一緒に野菜のことを話しながら食べることでよい食育にもつながります。
嫌いな野菜を忘れさせるのではなく、その野菜をふかく知ることが野菜嫌いの克服の近道になりますので、農家おすすめ野菜嫌いの克服方法をぜひお試しください。
子供の野菜嫌い克服は根気との戦いです。
なんで食べてくれないのかとあせるのではなく、野菜がとれる時期をまったり子供と一緒にご飯を作ったりしてふれあいながら、長い目で一緒に克服していきましょう。